当院では、来院された患者様に、定期的にニ…
この記事の要約
朝起きたときの膝の痛みは、骨の変形だけが原因とは限りません。股関節の硬さと、膝の裏側の筋肉の硬さが関係している場合が少なくありません。
この記事では、5回のヒアルロン酸注射でも変わらなかった両膝の朝の痛みが、3回の施術で大きく改善した60代女性の事例と、60代の膝の痛みが起こる原因、ご自宅でできる4つの対策をご紹介します。
この記事を書いた人
今行 慎二(いまゆき しんじ)
柔道整復師(国家資格)/天城整骨院 院長
岡山県倉敷市の天城整骨院院長。痛む場所だけでなく、体全体のバランスから原因を探す施術を大切にしています。膝・腰・肩の痛み、坐骨神経痛など、なかなか改善しないお悩みのご相談を数多くお受けしています。
もくじ
このような膝の痛みでお悩みではないでしょうか?
こんにちは。
岡山県倉敷市加須山にある天城整骨院の院長、今行(いまゆき)です。
膝の痛みは、歩いたり、しゃがんだり、階段を上り下りといった毎日の動作に関わるので、本当につらいですよね。
膝の痛みがある方の中には、病院で手術を勧められた経験をお持ちの方も、少なくないのではないでしょうか?
でも、
「うまくいかなかったら、どうしよう」
「できれば手術はしたくない」
と将来への不安を感じている方もいるのではないでしょうか?
先日も、同じようなお悩みを持たれた60代女性の患者さんが来院されました。
「一日中痛いわけではないので、手術をせずにいたい」
「でも朝起きたときの膝の痛みだけはつらいので、なんとかしたい」
このようにご相談をいただきました。
今回は、その方の膝の痛みが改善した事例と、60代の膝の痛みの原因についてご紹介させていただきます。
いま膝の痛みでお悩みの方は、お役に立てる内容になっています。
お時間がある際にお読み頂ければ幸いです。
60代の女性の方が、両膝の痛みで来院されました。
「朝起きたときに、両膝が痛いんです」
「特に右側が痛いんです」
前々から、なんとなく違和感やたまに軽い痛みを感じられていたそうです。
しかし、違和感や痛みが毎日続くことがなかったこともあり、特に気をつけることなく日常生活を過ごされていました。
それが、3ヶ月前ぐらいから、朝起きた際にベッドから起きて歩こうとすると、膝に強い痛みが出てくるようになります。
特に何かをしたわけでもないのに。
しかも、毎日です。
「歩き始めは膝が痛いのですが、しばらく歩いていると楽になるんです」
朝や動き出しに痛みが強く、動かしているうちに軽くなっていく。
これは、膝の痛みでお悩みの方から非常によくお聞きすることです。
この「動かすと楽になる」という点に、膝の痛みの原因を知るポイントになりました。
「このままだと、生活が出来なくなる…」
そう感じた患者さんは、整形外科に行かれます。
レントゲンを撮られて、
「変形性膝関節症ですね、と言われました」
すぐに手術を勧められることはなく、湿布と痛み止めのお薬で様子をみることになったそうです。
あわせて、2週間に1回のペースで膝にヒアルロン酸注射を受けられました。
回数は5回。
「注射をしたのに、全然良くならなかったんです」
約2ヶ月半にわたって通われましたが、朝起きたときの膝の痛みは変わらなかったそうです。
膝が痛いと、多くの方は膝そのものに対策をされます。
膝に湿布を貼る、膝にヒアルロン酸注射をする、サポーターを着ける、膝の運動をする。
もちろん、どれも大切なことです。
ただ、痛む場所と、原因のある場所は、必ずしも同じではないことがあります。
膝は、上にある股関節と、下にある足首に挟まれた関節です。
体をダルマ落としに例えると、膝はちょうど真ん中の段にあたります。
上や下の段がずれていれば、真ん中の段だけを直しても、またずれてしまいます。
同じように、股関節や足首が動きにくくなると、その分の負担が膝に集まってしまうのです。
ですので、膝だけをみていても、痛みが改善しない場合があるということです。
この患者さんが、5回のヒアルロン酸注射を受けても朝の痛みが変わらなかったのは、痛みの原因が膝以外の場所にあったからでした。
60代になると、若い頃と比べて座っている時間が長くなる方が多くなります。
座っている姿勢が続くと、股関節の前側の筋肉が縮んだままになり、股関節が硬くなっていきます。
股関節が硬くなると、歩くときに足を後ろへ送ることができません。
その足りない分を、膝の曲げ伸ばしで補うようになります。
すると、膝の裏側の筋肉が使われ続け、絞り切った雑巾のように硬くなってしまいます。
膝の裏側が硬くなると、膝が最後まで伸びきらない状態で固まります。
関節の中には、関節液という潤滑油の役割をする液体があります。
寝ている間は膝をほとんど動かさないため、この潤滑油が関節全体に行き渡りません。
そのため、朝の一歩目に、こすれるような痛みが出るのです。
そして歩いているうちに関節液がめぐり、動きがなめらかになって痛みが楽になります。
「動かしていると膝の痛みが楽になる」のは、このためです。
つまり、60代の朝の膝の痛みは、骨の変形だけでなく、股関節の硬さと膝の裏側の筋肉の硬さが深く関係しています。
この患者さんの体の状態を確認させていただきました。
膝そのものよりも、その上下にある部分に問題が出ている状態でした。
そこで、膝の裏側と股関節まわりの筋肉をゆるめ、あわせて骨盤の歪みを整えていきました。
施術を終えられた時点では、ご自身では変化がわからないとお話しされていました。
長い時間をかけて硬くなった筋肉は、その場ですぐに変化を感じられないことがあります。
「次の朝が楽でした」
施術を受けた翌朝、起き上がるときの膝の痛みが軽くなっていたそうです。
朝の痛みが変わったということは、股関節と膝の裏側にアプローチした方向が合っていたということです。
「朝の痛みが、前より明らかに楽になりました」
数ヶ月続いていた朝起きたときの両膝の痛みが、大きく改善されました。
5回のヒアルロン酸注射では変わらなかった痛みが、3回の施術で楽になりました。
膝の痛みを繰り返さないために、日常生活で意識していただきたいことをお伝えします。
1. 座りっぱなしにしない
1時間に1回は立ち上がり、股関節を伸ばすようにしてください。
股関節の硬さを防ぐことが、膝を守ることにつながります。
2. 朝、布団の中で膝を動かしてから起きる
起き上がる前に、布団の中で膝をゆっくり10回ほど曲げ伸ばししてください。
関節に潤滑油をめぐらせてから立ち上がることで、朝の一歩目が楽になります。
3. 深くしゃがむ動作を減らす
正座や、床から立ち上がる動作は、膝に大きな負担がかかります。
できるだけ椅子やベッドを使う生活を心がけてください。
4. 痛いからと、動かさないままにしない
動かさない時間が長くなるほど、筋肉は硬くなっていきます。
痛みの強い時期を除いて、無理のない範囲で体を動かすことが大切です。
今回は、60代女性の膝の痛みが3回の施術で改善した事例と、その原因についてお伝えしました。
・朝起きたときの膝の痛みは、骨の変形だけが原因とは限りません
・股関節の硬さと、膝の裏側の筋肉の硬さが関係している場合が少なくありません
・膝だけをみるのではなく、体全体のバランスから原因を探していくことを当院では大切にしています
もし、いま現在、湿布や痛み止め、ヒアルロン酸注射を続けても膝の痛みが改善されない場合は、もしかして他に原因がある可能性があります。
一度信頼の出来る整骨院や接骨院に相談してみてください。
当院でもご相談を承っておりますので、いつでもご相談ください。
一人でも多くの膝の痛みでお悩みの方の症状が改善されることを心より願っています。
柔道整復師 今行慎二 監修